2022年、4月8日。
遂に、カムカムエブリデイが最終回を迎えた。
NHK朝ドラに、人気番組「ファミリーヒストリー」の要素を加えた、局としてもチャレンジ的なドラマだったのではないか。
舞台は岡山からスタートし、
大阪、京都、そしてアメリカシアトルまで。
- 戦後を生きたやすこ。
- 高度成長時代のるい。
- 現代を生きるひなた。
3人の女性を通して、
世界が平和で、皆が自由に交流できることの幸せを描いた。
ひなたの道
ひなたの道とはなんぞや。
自分に正直に、日々鍛錬することの大切さも伝えたかったのではないか。
ルイアームストロングという人は、
奴隷の家に生まれ、人種差別に苦労しながらも音楽の道で人々に光を与えた。
皮膚の色、国だけで差別がある。
大きな差はなくても、現代でも似たようなことは日常で隣にある。
しかし、何かに夢中で努力し、まい進しているとやがて、
そこに違う景色があるのかもしれない。
人は環境で作られる
やすこにラジオ英会話を教えたのも、
ジャズや、ルイアームストロング、サニーサイドストーリーを聴かせたのも、
夫だった。
彼の影響は、やすこの心や行動に浸透し、後の孫の世代まで受け継がれた。
主人公たちは、和菓子を作り生計を立てていたが、
あんこ作りの秘訣もまた、口伝えに継承された。
医者の家に医者が生まれ、
音楽家、俳優などに2世が育ちやすい。
環境というのは、
日々の生活に直結しているのだとしみじみと痛感した。
カムカムエブリバディの魅力
主人公を3人配置し、
3世代のストーリーを展開することで、飽きさせない構成にしたこと。
普通は、1人の主人公の(幼少〜大人〜高齢)成長を追っていたが、
主人公をブロックごとにバトンタッチさせることで、物語がダレなかった。
また、劇中、時系列に歴代朝ドラを流して、
時代の特徴を城田優のナレーションで語らせる手法もわかりやすかった。
戦時中のやすこには、燃えるような大恋愛をさせ、
高度成長のるいには、痛んだ心を包むようなホンワカ男子と縁を持たせた。
現代のひなたの恋は、簡単に成就させず、
仕事に生きる女性を見せるのだろうか…と思ったら、
最後の最後に、初恋相手の少年(城田優との再会)を用意した。
洒落たラストに幸せを感じた人が多かったと思う。
コメント