五月女恵(さおとめ めぐみ)と聞いたら、好きな人にはすぐわかる。
テレ東で放送されたドラマ。
ソロ活女子のススメ2
の、主人公の名前。江口のりこが演じている。
シーズン1が好評だったのか、2も制作され、先日最終回を迎えた。
最近は、ソロ焼肉や、ソロカラオケ、ソロキャンプなどなど、1人で楽しむ風潮が取り上げられるようになった。
そもそも、ソロ活という言葉が定着したのは、ここ数年じゃないだろうか。
ソロ活は男子でもアリだろうが、イメージとしては「ソロ活=女子」を示しているような感じ。
今回は、ソロ活女子に絞って書いていく。
ソロ活が人気な理由とは?
例えば、1人で食事をしている女子を見ると、「寂しくないかな」「つまらなくないのかな」と思う一方で、「なんか素敵」「かっこいい」とも感じる。
そもそも、女子というのは、老いても若くても群れる生き物なのだ。
そんな中にあって、
私は1人で楽しむのが好きなの
だから、なんでも1人でやる。
目一杯、楽しんでるのさー
という雰囲気が、決して強がりでなく真実そのもので、とても共感できる。
「ソロ活」という造語を提案し、エッセイを書いたのは朝井麻由美氏。
ドラマでの主人公は、温泉に行ったり、ヘリコプターに乗ったり、はたまたサバゲーにもチャレンジして活動的なのだが、朝井氏のインスタを見ると、
ほぼ肉
肉、肉、そして中華。ほぼ、食事の写真で笑ってしまう。
決して「映える写真」を撮ろうという構えがないのも、潔い感じ。
ソロ活は、他人に見てもらうことを前提とはしない
と、朝井氏のインスタが囁いている。
自分自身がいかに満足し、楽しめるかが最重要課題なので、他人にどう映るかなんぞどうでもいいのである。
女子同士のねちっこい関係性とか、他人よりも楽しそうで充実している風の自分を装う必要はないのである。
それが、ソロ活。
いいねぇ、ソロ活って。
ドラマが成功した理由
何と言っても、主演の江口のりこがいい。
ぶっきらぼうで、他者に媚びず、でも親近感のある、絶妙な隙間にピタッとはまった印象。
劇中、冒頭の始まりが毎回同じなのも良かった。
さぁ、そろそろ就業時間となり、主人公の江口が後輩同僚と話をしている。
後輩が、「最近の風潮は〇〇らしいですよ」
と、情報提供の前フリをすると、
江口 「まさか、そんな訳ないでしょう」と呆れ、「それ、何情報?」
後輩 がすかさず「ネットです」と言うや、
だろうねッ
と、吐き捨てるように、言いくさるのである。
いろんな場所に行くと、実際のお店やサービス会社が協賛して、江口のりこが体験しながら紹介される。お店は現物だが、出演者や通りすがりの人に役者だったり、いろんなゲストが顔を覗かせるのも面白かった。
例えば、グルメバラエティで、ドラマと同じお店が紹介されたとする。
タレントが、美味しそうなお肉を上手に紹介し、お店のご主人と楽しそうに会話したりして、
「宣伝してます、広告してます、アピールしまーす」の圧力を感じるが、
ドラマでは、主人公だけが楽しめば良いので、
静かに、江口のりこの心の声がナレーションとして説明されるだけ。
しかも、「ふーん。意味全然わかんないけど、ま、いっか」とか、「これは何だ?」「あぁ、赤ワイン最高」としみじみ、ほくそ笑む、1人で。
楽しみを他者に押し付けない、ひっそりと
そのさりげなさが、逆に心に刺さった。
ソロ活は気楽のススメ
コロナ生活が長くなり、気軽にみんなで集まることが難しくなった。
だから、と言うわけでなく、
みんなと集まるも良し、
1人で楽しむも良し、
両方の楽しみを、気分で変えればいい。
1人で楽しむこと、1人を楽しむことを、もっとポジティブに捉える。
それは、自分と向き合う時間。
周りを観察したり、偶然知り合った人と喋ることも増え、1人の方が、他者との交わりが濃い場合もある。
ソロ活は気楽に、のんびり、マイペース。
好きな事を好きな時に、好きなだけ。相手に合わせる必要なし。
大人だけでなく、例えば学生だって、無理せずソロ活でいけばいい。肩の力が抜けて、楽に生きられる。それがソロ活の醍醐味のような気がする。
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